恋のカタチ
日が暮れてきてふわっと生暖かい風が宮村くんの髪を揺らす。


七月初旬でセミがまだ少し鳴いている。


はーっと静かに吐く宮村くんのため息はなんだか苦しそうで。


なんだか消えてしまいそうで。



つい、あんなことを言ってしまったんだ。



「好きじゃなくてもいいよ」


「………は?」


「私のこと、好きじゃなくてもいい」


また顔を上げて私を見つめる宮村くんは意味がわからないという表情。


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