恋のカタチ
片手でおでこを押さえて何だよ?と言いたげな顔をして私を見る宮村くん。



「ばか。なんで私の前で意地張るのよ」



私の前では我慢して欲しくないのに。



宮村くんが我慢しなくていいために、私がそばにいるのに。



ムッと顔をしかめて私は宮村くんの手を引っ張って隣にある公園に入る。



大人しく引っ張られている宮村くんをベンチに座らせる。


私もすぐ隣に座って宮村くんの方へ向き直す。


宮村くんはじっと私を見つめて黙ったまま。



< 77 / 145 >

この作品をシェア

pagetop