恋のカタチ
「……浴衣着るの?」


しばらくの沈黙の後、宮村くんはちらっと私の顔を覗き込んで聞いてきた。



「着る、予定」


「…ふーん、はやく見てみてーな」



……こういうのを軽々しく言わないでほしい。



宮村くんにとっては何ともなくても私はその発言だけで、ドキドキが止まらなくなる。




「宮村くんは、着るの?」



「んー、浴衣はあるから着るかも」



「…浴衣姿、見たいです」



緊張からか、なぜか敬語になった私を見て宮村くんはまた笑う。


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