Home run[仮]
ふたりを待たせるわけにはいかないので
俺も涼真も急いで着替える。
多分今までの野球人生のなかで最速のスピード。
「おまたせっ」
と、涼真が言ったが"待ってない"と
ふたりに言われていた。
思わず、笑ってしまう
4人で冗談を言い合いながら帰り道を歩いていく。
この時間は本当に楽しくて
ふたりがマネージャーになってくれて
毎日こうやって帰れたらいいなーと思った
葵ちゃんがバスに乗って、涼真は駅の方向に歩いていって。
ついに梓とふたりになった。
なんか話さないと…
「あのさ」
「え?ん?!なに?」
いきなり話し出したから、びっくりさせちゃったらしい…てか、この顔どっかで…あっ
気づいたら笑いがこみ上げてきた。
梓は不思議がると思ったけど、抑えられない
「あっははは」
まずい完全に不思議がられてる…
笑いをこらえつつ、説明する
「いや〜梓ちゃんのびっくりした顔がうちの犬が驚いた時に似てて…つい…あっははは」
「いぬ〜?」
梓はちょっとほっぺ膨らませてむっとしてたけど、一気に打ち解けることが出来た。
コロ(愛犬)に感謝だな。
帰ったらおやつあげよう。