Home run[仮]



教室に戻ると黒板に席順の書かれた紙が貼ってあった。


自分の席を確認し、その席へ向かう。


「久しぶり!俺、並木 涼真(なみき りょうま)覚えてねーかな?ほら、小学校で一緒だった…」


隣の席に座って話しかけてきたそいつに俺は心当たりがあった。


「え?涼真?覚えてるに決まってんだろ!ひっさしぶりだな〜」


涼真は小学生の頃同じチームでプレーしていた友達だった。


涼真が隣町に引っ越して中学が離れてからは全く会っていなかった。


「まだ涼真は野球してるか?」


「当たり前だろ!お前は?」


「当たり前!俺から野球とったらなんも残らないだろ」


「イケメンの無駄遣いになるな」


「無駄遣い言うな」



久しぶりの再会だったが昔と変わらない涼真に自然と話が弾む
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