それでも、好きなの。
それでも、
××××××
ピピピ―――…
ガシャ!!!
「ふあぁぁあ…朝かぁ。」
チュンチュンとすずめさんが
可愛らしく鳴いている。
うん、おはよー。
「…早荏?あんた誰と喋ってるの?」
あ、おかあちゃん。
「…え、声でてた?
ありぃ?やっぱり私苦手なのかな…」
「…心の中の喋りだったわけね。
こんなアホな娘に育つなんて…ハァァ」
「あ―アホって発音違うよ―!
もっと関西らしくさぁ!」
「早くしなさい!」
ちぇっ
むすーとしながら時計を見た。
顔が青ざめた気がした。
えぇ!?もぅこんな時間じゃん!!
やっばぁぁぁい!!!!
×××××××
「はぁはぁ…ひょえ―――い!!!!」
ギリギリ正門を通過!
よかったぁ―!
「なんや今のきしょく悪い叫び声は。」
ドキッ―…
「き、きしょくないよ!
私の力がフルパワーに出るかけ声だもんっ」
「…よぉわからんわ。」
そう言い笑う、――和哉。