勘違い、恋愛屋。+

恋愛成就

昨日の事なんて無かったように。
呑気にチャイムは鳴り響く。
「おはよっ」
「おはよ~!」
「おっはっよ!」
部活をしている男子の暑苦しい雰囲気を抜けて、図書男子のミステリアスな雰囲気も無視して。 私は自分のクラスに向かった。

「おはよっ、苺ー。 って何その顔。」
げんなりした様子で、幼馴染の愛梨は真っ先に声をかけて来てくれた。
「ううん。何にもない」
「こら、嘘憑いちゃ駄目」
そう言って、頼れるお姉さんみたいに笑った。
「………」
そう冷静を保っていた私も、数秒後には。
「……!愛梨ぃぃいいいい!!」
席を立って抱き着いて泣きじゃくった。
「あああ、こらぁ、制服濡れる!…ってまぁ、仕方ないんだろうけど」
ポンポンッと、なんだかんだ頭をなでてくれて、少し安堵した気分になった。
「私ね、勇気出して告白したの。 そしたらね、ね」
「わかった、もう言わなくていいから。」
「うん…うん」
流石に、目の腫れ具合と整えなかった寝癖が酷くて、保健室にそのまま連行されたのは私の中では言うまでも無かった。
保健の先生も「青春ね…」と少しだけ苦笑して、ベットを貸してくれる。

嗚呼、なんだか。 
………、深い眠りについた。
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