明日の俺は、
ルームシェア
都内の閑静な住宅街にある7階建ての普通のマンション。

杉原さんは「男2人じゃ狭い」と言っていたけど

3LDKの綺麗な所だった。


部屋を見てまわった後

「トモヒロの部屋はここね」

と通された何も無いフローリングの部屋。


「まぁ、ベッドが届くまで、寝袋で…ちょっ、寝てみ(笑)」

寝袋を持ってきて面白そうに笑う杉原さん。

言われた通りに寝袋に入ってみる



何も無い部屋のど真ん中で

寝袋に入る俺。

「さ、寂しいなあー!!ポツーンて感じだな(笑)」

それを見て馬鹿笑いする杉原さん。

いや…いいんですけどね…。


寝袋から天井を見る。

こんなちゃんとした部屋に寝れるのなんて
いつぶりだろう…

今日から、俺はここに住むんだ。




昨日、ルームシェアをすると決まった後
新宿の100円ショップで
ハブラシ、コップ、タオル、石鹸、髭剃りを買って。

杉原さんが、俺に
「部屋着とバイト服は大事だ」と
スウェット、下着、カーゴパンツ、Tシャツを買ってくれた。


「あと、君の分のベッド無いからさ、買ってやるよ」

「え、いいですよ!!そんな…こんなに買ってもらっちゃって!毛布だけあれば十分です!」

「いいからいいから。ちゃんと睡眠とらないと、仕事に影響出るからね。ま、稼いだら、その時倍にして返してくれれば良いよ(笑)」


そのつもりです、杉原さん




「ベッド、明後日には届くから、それまでの我慢な~」

そう言って部屋を出ていく杉原さんの背中に

「ありがとうございます!」

起きあがって言うと

「バイト頑張れ~」

じゃあ、俺仕事行ってくるから~と手をヒラヒラさせて杉原さんは仕事に向かった。


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