明日の俺は、
午後5時過ぎ。
杉原さんを見送ると、リビングに戻り部屋を見渡した。

綺麗に黒で統一された家具。
42型のプラズマテレビ。
床はピカピカのフローリング。

男1人暮しだとは思えない綺麗さだ。

黒い革ばりのソファに座って一点を見つめる。

…することがわからない。

今日、俺はバイト無し。(見つからなかった)

「ぁ、そういえば、」

ポケットに入れていた小さい紙を取り出す。

杉原さんの家に着いた時に渡された


ルームシェアの条件の用紙。

1.シェア期間長くて3年。それまでに稼いで出てけ。
2.お互いのプライベートは守りましょう。
3.光熱費と食事代はタダ。家賃は、1ヶ月2000円。
4.パソコンは自由に使って良し。ネットでバイトでも探せ。
5.部屋はキレイに使いましょう。

 以上。


1ヶ月2000円って…
杉原さんはなんで、こんなに良くしてくれんだろう?

つか、杉原さんが何の仕事をしているのかも、
俺は知らない。

…まあ、それは杉原さんが帰ってきてから聞くとして。

俺は、バイトを探さなきゃ!
3年後には、ちゃんと部屋借りて、この家を出ていかなきゃいけないんだから。

部屋の隅においてあったパソコンの電源を入れて
バイト探しのサイトを見て回った。
そして、まずは2つのバイトに応募した。


「…ぁ、履歴書!…用意しなきゃ」

履歴書買って、写真撮って…
そういえば、この前のバイト代貰いに行くの忘れてた!


杉原さんに渡されてた、家の合鍵と、
小銭しか入って無い財布を持って
登録制バイトの事務所に行く事にした。



< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop