冷たい花に偽りの太陽を
CHAPTER.6
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『こいつほんとになんもできねぇの!』
『お前の兄貴達はみんなすげぇのにな!』
『ほんとは血繋がってないんじゃね!?』
あたしからお兄ちゃん達を奪わないでよ。
お兄ちゃん達がいなくなったら、あたし生きていけない。
『こいつの体めっちゃ痣あるぜ!家でも虐待されてんの?』
『やっぱお前みんなに嫌われてんだな!』
何がそんなに面白いの?
あたしがみんなに嫌われてることなんて、分かってる。
でもお兄ちゃん達はずっと味方でいてくれるって信じたい。
お兄ちゃん達だけは、あたしのことを嫌わないって。
『なんでみんな死んでんだよ!!愛夢!』
わかんないよ。
家に帰ったら、お母さんもお父さんも血塗れだったんだよ。
『愛夢のせいだ!愛夢があんなこと言ったから!!』
あたしのせいなの?
あたしが願ったから?
『なんで愛夢だけ生きてんだよ!!』
あたしが生きててごめんなさい。
あたし、死んでもいいよ。
来兄が望むならあたしは今すぐ死ぬよ。
だから泣かないでよ。
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