冷たい花に偽りの太陽を


「...む...あむ!起きて!」



「.....ん、なに...」



あたし完全に寝てた。



顔を上げると目の前に心織の顔があった。



...近くない?



「なにってもうお昼だよ!」



え、お昼?



だってあたし2限目が始まる前に寝たよね?



まさか3時間連続で寝てた?



寝すぎでしょ。



「ね、空き教室行こ!?」



心織はガタッと席を立った。



お弁当一緒に食べるんだっけ。



そもそもあたしお昼ご飯持ってきてないんだけど。



まあいいか。



ついでにそのままサボろ。



あたしはカバンを持って立ち上がった。



「やったぁ!!」



心織が瞳を輝かせる。



嬉しさを隠そうとしない。



心織は強い。



あたしにはない強さを持っている。



あたし達が教室を出ようとすると、また3人の女達があたしの前に来た。



うん、もう覚えた。



あたしがゴミかけた人。



名前は知らないけど。



えりか?あみか?あれ、まりかだっけ?



「ちょっとどこ行く気?」



どこ行くって言われても。



空き教室の存在なんて言わないわ。



「愛夢はこれから私とご飯なの!」



あたしと女達の間に心織が入る。



心織の手が、少し震えているように見えた。

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