異世界にて、ファッション革命起こします!!

私、桜萌音は服飾専門学校の専攻科に通うデザイナーを夢見るファッション大好き女子。
鬼のように課題を出す講師に食らいつきながらも、日々大好きな服を描いては、パターンを引きその服を作る日々を送っていた。
そんな私は今日も今日とて、たくさんの布地や仮縫いの服と裁縫道具の入った大きな鞄を持ち、学校から一人暮らしの我が家へと足を進めていた。
家まであと少しという時、アパートの大家さんのお家の壁沿いを歩いていたら、真横から『ブォン』と言う大きな音がした。


何事かと壁を向くと壁が歪み、そこからニョキっと両手が生えているのが目に飛び込んできて


「いや!!何この怪奇現象は!?」


そこから離れようと足を引いた矢先。
私はその両手にガッチリと掴まれると細い指先からは考えられないほどの強い力で、私はあっという間に壁へと引き込まれてしまった。


引き込まれた先は、何も無いただただ白い空間。
何が起きたのか全く分からないまま、何も無いその空間で途方に暮れる。
なんだっていうのか、どういう事なのか。
引き込んた手すら今はどこにも無い。


「壁に引き込まれたんだよね?その先はここってどういう事なの?」


一人呟く声は決して大きくはなかったが、それに答えが返ってきた。
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