異世界にて、ファッション革命起こします!!

「突然ごめんね!萌音!」


弾むような明るく可愛らしい声がするけれど、姿は見えない。
はて、どこから声がするの?
首を傾げていると


「萌音、ボクはここだよ?」


そう言われた途端、私の目の前にチカチカと輝く光の玉。


「は?!これは火の玉?!」
「ボクそんな妖怪チックなの!?」


慌てたのかチカチカ忙しなく光る玉は、輝きを増して眩しいくらいの光を放つとその後に現れたのは、小さな美少年だった。


「ふん!コレでボクが怪しくないと分かったかな?」


とっても偉そうに胸を張り、エッヘンと言葉を話す美少年。
美形だけど、その姿は透けてるし、怪しさは変わらないと言うか増した…


「大して変わらんよ?」


大概、私も思った事を口にしやすい素直な性格なのでサクッと言うと、ガクっとコケる。
何かやっと人感が感じられた。


「あのね、ボク人ではなくて!萌音とは違う世界の神様だからね!ボク神様!」


なんと、私の思考は筒抜けらしい。
そうして突っ込んできた美少年の自称神様は、唐突にのたもうた。


「萌音、ボクの世界でファッション革命起こしてよ?」


一体全体、これはどういうことでしょう?
とりあえず、落ち着いていたように見えて私は実は全く思考回路が働かないくらいには驚いていたらしい。
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