異世界にて、ファッション革命起こします!!


適度な休憩を挟みつつ、無事にシュヴァイネル家全員のパーティー服を作り終えたのは前日の夕方であった。
ひとえに、うちのお針子さん達が優秀ゆえに仕上がった。
そんな強行日程だった。


「あぁ、足踏み式で良いからミシンが欲しい。そしたら格段に作業工程が楽に…」


手縫いで細かく仕上げるのはなかなか大変なのだ。
現代の文明利器のありがたさを実感した。


「モネ様、お疲れ様でした。晩餐の時間になりますから食堂へ移動なさってくださいね!」

「モネ様、ここは片付けはやりますから。早く行かねばゼアン様がお迎えに来ますよ?」


キーラさんとアガタさんに言われて、私は身なりを整えて食堂に行くことにした。


「みんなありがとう!片付けたら明日も忙しいんだし早めに休んでね」


そう言いおいて、部屋を出てすぐこちらに向かってくるリュカさんが見えた。


「おかえりなさい、お兄様!今食堂に移動しようと思ってたの」

「そうか。今日は僕が迎えに来たけど部屋に着く前に珍しく出てきたね」

「ようやくみんなの服が仕上がったの!これで明日は素敵なパーティーになるわ!」


達成感から私はとってもご機嫌だ。


「そうだったんだね。明日のモネのドレスアップ楽しみにしているよ」


クスクスと笑って言われて、気が付いた。
私も着飾るのだということを。
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