異世界にて、ファッション革命起こします!!
「ちょっと!叔父上!一緒に来た僕を置いて行くとは、何事ですか!」
バーンという音を出して現れたのは、この世界に来て初めて見る正統派の超絶美形青年だった。
絵本の中の王子様とか、そういう感じ。
なんだ、この眩しいキラキラ青年は!
思わず腕で目を覆ってしまう。
「ジュール!扉は優しく開きなさい!そしてノックなさい。ヴィオラの胎教に触るだろう」
そう返す公爵様。
公爵様もバーンだったけど?
まぁ、公爵様は自宅だけれど。
等と考えていると、超絶美形と目が合った。
う、キラキラ過ぎる。
美形は好きだけど、ここまで整った美形を見ると逃げたくなる。
ある種の整いすぎた美形というのは、目の保養になる。
だが、それは距離を置いて眺める事で真価を発揮する!
芸能人はテレビで見る!そんな感じと一緒なのだ。
生身で触れ合うと、『ひぃぃぃ!』ってなる。
これが、元々平凡な見た目で生きてきた故の反応である。
因みに現在の自分の容姿は鏡を見る度可愛いと思うけどしっくりこないのである。
自分なのに自分と認識出来ない感じ。
黒髪黒目の日本人が突然ヨーロッパ美形に変身したら?
見慣れないよね!!(力説)
「叔父上、こちらの見掛けぬ令嬢は誰ですか?」
美形さんは私から目を逸らさずに公爵様に問いかける。
「可愛らしいだろう?彼女はシュヴァイネル家の新たな令嬢でモネさんだよ。イライザ様の娘になる、我が家の新たな姪だ」