異世界にて、ファッション革命起こします!!
ホクホク顔で、アメリア様用の三着のデイドレスを抱えてお針子部屋から出た私に駆け寄ってきたのはキーラだ。
「あれ?今日はお茶会の準備でこっちには来ないはずだったのに、どうしたの?」
すると、駆け寄ってきたキーラは大慌てで私をお針子部屋に戻した。
「モネ様!大変にございます!本日のお茶会に、アメリア様の付き添いで王太子様と王女エリーザ様がお越しです!!」
お針子部屋に入ってから、キーラから告げられた言葉にピシッと音を立てて固まった私。
「まぁ!あの王太子様と王女様もお越しなのかい!それじゃあうちのモネ様をこの格好では出せないね」
キーラの言葉にそう返したのは、この部屋で一番の年長者のアガタさん。
「はい!奥様から令嬢風に仕上げて来るようにと仰せつかりました!」
ビシッと返すキーラさんに今度はマノンさんがレース編みの手を止めて返す。
「それじゃあ、この間モネ様に仕上げたあの綺麗なオレンジ色のデイドレスにしましょう!メイク道具持ってくるわ!」
かくして、お針子軍団は一気にメイドのお仕事にとって変わった。
元から仕事をテキパキこなす三人だ。
固まっていた私はあっという間に作業に便利なエプロンドレスから、ご令嬢の姿に変身させられていたのだった。
またあの美形と会うの…。
逃げたい心理で遠い目をしたまま、私はお茶会会場の我が家自慢のサロンへと向かった。