異世界にて、ファッション革命起こします!!

「シュヴァイネル侯爵夫人も、養女に迎えたモネ嬢が余程可愛いのね?」


その問いにニッコリと微笑んでお母様は答えた。


「えぇ。夫である侯爵も私も、やっと来てくれた娘ですから。手放すのは考えたくない程可愛くて仕方ないんですの」


そう、答えていた。


「では、そこに居るリュカ騎士隊長にも聞くわ。あなたはどう思っていて?」


そんな問い掛けをされる事を分かっていたのかお兄様は、特段驚いたりもせずに、答えた。


「モネは可愛い妹ですが、父と母に願われればそれに、従うでしょうね。俺自身も嫌いな相手ではない訳ですし…。しかし、我が家は既にこの可愛い妹中心になって来てるので。全ては妹の心次第ですよ?」


そう言った時のお兄様は一瞬鋭さを出した物の、直ぐにいつもの柔和な笑顔に戻った。


だからこそ、分かる。
お母様とお兄様、お父様。
皆、私が意にそまぬ婚姻を結ぶことの無いよう予防線を張ったのだ。
私の意思に任せる。
その意思を曲げるような強引な事は許さないと。
王家と言う、主君にすら物申したのだ。


私は、ここに来て以来ずっとお世話になってきた。
ここまで愛される程の何かをしてきたとは思えないけれど…。
私もこの世界で得た新たな家族は大切である。
だから、言った。


「私は、私も周りも幸せになれる相手と共にありたいと思います。でも、まだ未成年ですのでその相手となる方はゆっくり探したいと思います」


今はそんな意思はないと、言葉にしておくことにした。
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