異世界にて、ファッション革命起こします!!
「ヴィオラ様、この度はおめでとうございます。お身体はいかがですか?」
産後二ヶ月でほぼ産前の体型へと戻っているという脅威のヴィオラ様に思わず、心配で声を掛ける。
「モネちゃん、ありがとう。最近少し寝る時間が伸びてきたから大分私も休めているのよ」
ニッコリと仰るヴィオラ様は確かに顔色も良く元気そうだ。
「バーデン公爵夫人。この度はおめでたい席への招待、国王に代わりお祝い申し上げる。跡継ぎの誕生に言祝ぎをと」
「今日はお越し頂き、ありがとう存じます。王太子様。モネちゃんと楽しまれてくださいませ」
ふふっと笑って私たちを見守る顔をしたヴィオラ様。
きっと色々聞きたいのだろうけれど。
ホストである夫人は忙しい。
「今度ゆっくりお話させて下さいませ。では、御前失礼致します」
そう、挨拶すると次の挨拶へと移動して行った。
「子どもを二人産んでも美しさは変わらないどころか輝きを増してるって、凄い…」
ぼそっと小声で言っていたのだけれど、聞こえた王太子様は言った。
「母として、女性としての幸せに溢れている、内面からの輝きだろうね」
「母親になるって、そう考えると素敵ですね」
「そうだね。尊敬に値するよ」
そうして、この日の夜会もしっかり王太子様にエスコートされている私は、貴族社会ではどんどんと王太子妃候補として認識されていくのだった。