その先へ
近所のコンビニを通りすぎ、24時間やっているスーパーまで歩いた。
部屋に戻りたくない。その思いで。
でもお酒を買ってくる、と言った手前、戻らないわけにはいかない。
重い足取りで部屋へと戻った。
「...ただいま..」
静かにドアをあけると、熊さんのように大きな靴がなかった。
リビングへ入ると、テーブルの上はだいたい片付け終わっていて、キッチンには洗い終わった食器と空の空き缶が水切りされていた。
「おっ?お帰り、遅かったな」
キッチンで佇んでいると、シャワーを浴びていたのか、奏斗がタオルで頭を拭きながらでてきた。
「もう帰るから追加いらないって言ったのに、お前聞かないで出てくから。あっ、一本ちょうだい」
私の買ってきた袋をあさりながら、奏斗は話を続ける。
「雅也がな、ホントに円香の料理うまかったって。嫁さんに料理教えて欲しいって言ってたぞ。ありがとな。オレも何か嬉しかったよ」
「何で?」
部屋に戻りたくない。その思いで。
でもお酒を買ってくる、と言った手前、戻らないわけにはいかない。
重い足取りで部屋へと戻った。
「...ただいま..」
静かにドアをあけると、熊さんのように大きな靴がなかった。
リビングへ入ると、テーブルの上はだいたい片付け終わっていて、キッチンには洗い終わった食器と空の空き缶が水切りされていた。
「おっ?お帰り、遅かったな」
キッチンで佇んでいると、シャワーを浴びていたのか、奏斗がタオルで頭を拭きながらでてきた。
「もう帰るから追加いらないって言ったのに、お前聞かないで出てくから。あっ、一本ちょうだい」
私の買ってきた袋をあさりながら、奏斗は話を続ける。
「雅也がな、ホントに円香の料理うまかったって。嫁さんに料理教えて欲しいって言ってたぞ。ありがとな。オレも何か嬉しかったよ」
「何で?」