ある日突然!?
ありがたい。ありがたいが違うんだ。



頼りない訳じゃっ、無いんだ。



『辞めて!』



つらら?



『お願いっ。雪香も私も皆を、組に巻き込みたくないのっ』



『ですがっ!』

『雪香はっ!』



つららが智哉の声を遮った。



『今だって辛いの!頼りないんじゃない!私達はっ、守りたいのっ』



ーー『つらら!』







少しして。

『ゴメンネっ、雪香。今すぐ行く』



「あ、あぁ」ーピッ



私の返事を消えていたかどうかさえ怪しい速度で切られた電話。



………つららには、辛い思いをさせてしまったな。



きっと桜花から逃げる様に駆け出したのだろう。



帰ったら、謝ろう。

帰れたら、きちんと謝ろう。



そう思いながら私は、バイクが置いてある組へと早足で帰った。

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