ある日突然!?
そんなまま昼になり、各自昼食を取り始めた。



見てても暇だし時間が無駄だ。



円にパソコンでも貸してもらおうかと立ち上がろうとした時。



「雪香、お弁当。ハイ」



すぐ隣に居た律にお弁当の包を手渡された。



「何です?」



「え?何って、雪香のお弁当だけど」



私の?



律の手の中にはまた別のお弁当がある。



「母さんが朝、雪香のお弁当も僕に渡してくれてたんだけど、渡す機会が無くて……。

あっ、明日からも作るって言ってたから」



そう微笑むと、律は肩が触れるくらいの距離で包を開けて食べだした。



私も母のお弁当を開け、食べる。



久し振りの母のお弁当に、私は美味しさや微笑ましさを感じたのだった。

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