ある日突然!?
突然辺りが静まり返った。



何故かは分からないが、視線を円の方に向ける。



「ですので辞退も可能です。逆にエントリーしたいならペア組んで出場して下さいねー」



ペア。



そうか、考えてみれば従者と主人という形でペアだな。ここに居るのは。



私と律。従者と主。

端から見ればそうなるだろう。



「種目は今回たった1つ。名前は喧嘩です」



「ルールは簡単。ペア内で従者と主人を決め、全員でグランド内に入り生き残り制の

喧嘩をしてもらいますー。

あっ、元々付き人と主として登校してるならばそのままの役割で出場してくださいねー」



「基本ルールとして、従者が居る場合主の戦闘は無しです。つまり、従者側は

主を守る盾となるか敵を倒す刃となるか、はたまたその両方かをして下さい。

最後まで立っていたペアが優勝です」



………従者面倒。

圧倒的に役割多くないか?



「あっ、ちなみに今回はちょーっと面倒な相手が紛れ込んだりしてるので気を付けてくださいねー」



言いながら私を見た2人の視線を追うようにこちらを見た生徒達。



わざと私の事を見たんだろうな。



「ではルール説明も終わりましたし出場するなら白線の中へ。あっ、もう一度言いますよ。

従者が居る場合主の戦闘は無しです。元々役割が決まってないからと従者主を決めずに

参加し2人で闘ってはいけませんよ」



慎の笑顔の圧を掛けられた生徒はその圧を感じながらグランド内に入る。



「出場しない方は白線の外で見るか自習ですよー」



そんな円の声を聞きながら律と並び、

グランドの二回りほど小さ目に書かれた白線の中に入る。



………多いな。

さすがに3学年揃っただけはある。



「ちなみに、ペア以外は全員敵とする様に」



律以外全員敵。

そう考えろって事らしい。



ま、ざっと見てグループ数は……55から60前半か。



その中には瑠樹と愛奈。颯天と月夜。智哉とつらら。杏と凛。雪希と雪路がペアで居り、

青龍と桜花との間で睨み合いが発生している。

< 55 / 115 >

この作品をシェア

pagetop