ある日突然!?
そう言い、玲の座るソファーの端に座り直………



「雪香」



………そうとしたのを瑠樹に腕を掴まれ、隣に座らされる。



「瑠樹……様?」



「呼び捨てで良いよ」



「分かりました」



何故かニコッと微笑んだ瑠樹。



視線を外すと、向かい合う形でソファーに座る律と華月の5人。



「律、僕達席外した方が良い?」



「え?うう……」

「瑠樹は良いよ。寧ろ聞いてくれ。だけど……」



地顔の口角が上がってるくせに、私に向けたのは無表情だった。



「お前は出てけ、ヒョロいの」



口調も声音もガラッと変わったな。



華月の5人全員がこちらに敵意を……それに殺気か?

青龍の誰よりも弱いが、私に隠すことなく向けてくる。



青龍。



全国No.1は伊達じゃない…か。



「……分かりました」

「「は?」」

ーガシッ



ーー「え?」

ん?



歩に多少毒の含まれた言い方で出てけと言われ、

まぁ倉庫内だし、華月とは親しそうだから大丈夫だろうと思い立ち上がろうとしたのだが。



何故だろう。



瑠樹に腕を掴まれて立てなかった。



しかもこの場で殺気を感じるのは気のせい?華月5人のの表情が強張ってるのは気のせいか?



いや、明らかにこれは気のせいではない。



「……歩」



ーー「っ!」



律の声音がいつもよりずっと低い。

角度的に律の横顔が見えるが、その顔にはいつもの笑顔は無く無表情だ。



圧を感じる。



直接向けられても居ないのに。



「雪香は確かに華月を煽ったけど、そんな敵意丸出しだと僕に喧嘩売ってるも同然だよ」

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