極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「お疲れ様です」


「お疲れ様」


私が頭を下げると、彼は私と並んでマンションへと歩き出した。


「今日は友達と会ったので、中島さんに休んでもらったんです」


「友達って、職場で狙ってる男か?」


「……秘密です」


プライベートといえば有香との蕎麦屋しかないと思われるも癪に障るので、少し煙に巻いてみた。

ただし、ハイスペックなイケメン御曹司は私の〝秘密〟にたいした興味はないらしく、隣を歩く彼は私の会心の台詞をスルーした。


「別に会社でなくて店でも、中島を──」


高梨さんはそう言いかけたあと、すぐに撤回した。


「同棲が相手にばれたらまずいってことだな」


下手に否定して突っ込まれても困るので、スマホを探すふりでバッグをゴソゴソ探ってごまかした。


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