極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
同棲開始から、中島さんには毎日お世話になっている。
退勤前に連絡を入れると、通用門から少し離れた場所で待機していてくれる。
職場にはバレないようにしたいという私の意向を高梨さんが伝えてくれていたのだろう。

いつも帰りが遅いし、遠い第二事業所まで夜中に来て頂くのが申し訳ない、と中島さんに謝ると、中島さんは「坊ちゃんも遅いから変わりませんよ」と穏やかに笑っていた。


あの時も〝坊ちゃん〟で吹き出したけれど、隣を歩く尊大な横顔を見ると〝坊ちゃん〟とのギャップがひどくてつい笑ってしまった。


「何?」


「いえ」


彼に睨まれ、慌てて否定して視線を落とした。


高梨さんは普段より気合の入った服装の私を見下ろした後、不機嫌な顔で「楽しそうだな」と呟いた。

どうやら今日の彼はかなり疲れているようだ。


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