極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「坊ちゃんの送迎は品川ですからね。正直、走っていて楽しい道ではありません。特に夜は神経を使いますよ」


もうすっかり坊ちゃん呼びに慣れた私は吹き出すこともなく、別の部分に反応した。


「夜も品川に迎えに行くんですか?」


「そうですよ」


「銀座とかじゃなくて?」


中島さんは私が言わんとしていることを察したらしく、運転席で笑った。


「たまに接待もありますが、毎日、夜遅くまでお仕事されています」


中島さんは彼側の人だから擁護しているのかもしれない。
でも、そこで私は腰を痛めていた時、彼が夕方に一度戻ってきたことを思い出した。

もし毎日夜中まで仕事をしているのが本当なら、あれは夕飯を届けるためだけにわざわざ戻って来たということだろうか?


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