極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「社長が来られたのは覚えていますが、高梨さんが視察に来られた話は記憶にないです」


「そのはずです。彼は説明役が不要なんです。要するにお忍びですね。元々、理系学部を出ている方ですから」


「え……意外です」


「見た目が華やかですし、口の悪いところがありますからね」


「実は私、そんなこと何も知らずにボロクソ言ったことがあるんです。謝らないと……」


「いいんですよ。彼はあまり努力を人に見せたくないみたいですから。むしろ言われるぐらいがいいんだと思いますよ」


中島さんが彼を語る口調は温かい。
坊ちゃん呼ばわりといい、親族のように彼を良く理解している印象だ。


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