極甘同居～クールな御曹司に独占されました～
「彼の会社には父の資金が必要なの。一般の方には想像もできないような金額なので、理解できないのでしょうけど」


彼女は何としてでも私を侮辱したいらしい。
改めて正面に座る女性を眺めた。

これだけの容姿で、しかも社長令嬢なら他にも立派な縁談があるだろうに、なぜ高梨さんにこだわるのだろう？
こうして相手先に乗り込んでくること自体が異常といえば異常だ。


「どうして和久井さんは高梨さんと結婚なさりたいの？」


受け身だった私が逆に質問すると、彼女は少したじろいだ。


「他にもいいお話はたくさんあるのでしょう？」


返事はない。

沈黙をごまかすため私がコーヒーにミルクを入れると、続いて彼女もぎこちない手つきでミルクを入れた。
高飛車な態度を取っているけれど、彼女も緊張しているらしい。




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