極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「昔、変な男に引っかかったんだろう? イケメンは信用できないとかやたら警戒心持つくせに、肝心なところで危なかしいんだよ」


居もしない想い人をけなされているだけならまだ良かったけれど、まるでだらしがない女みたいに言われるのは心外だ。


「危ないって言うなら、この同棲だって危ないじゃないですか。自分のやってること棚上げして」


「そうだよ」


彼がビールの缶をテーブルに置き、こちらを向いた。
私の手にある缶も取り上げられ、ぐっと肩を掴まれる。


「た……」


彼の名前を呼ぼうとしても、声がかすれて出ない。
目を見開く私を彼はゆっくりソファーの背もたれに押し付けた。


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