極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
部長の質問はまだ続く。


「入室する際のクリーン手順は守ったよな?」


「はい。エアシャワーも所定の時間を守りました」


「だよな……」


部長は困惑した表情で薄い頭を掻き、ため息をついた。


「今、佐藤にダストの正体を見てもらってる。とりあえずその結果を待つしかない。ああ……ラインを止めるわけにはいかないんだがな」


部長が行ってしまうと、横山課長が口を開いた。


「森下。化粧はちゃんと落としたのか?」


「え? はい」


毎回きちんと手順を守っているから、絶対に自分が原因ではない。
そう自信を持って答えた私は、昨夜の二度目の入室の際、クレンジングシートを切らしていたことを思い出した。
肌が赤くなるほどこすっても、なかなかアイメークが落ちなかったことを。


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