極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
遠い昔、好きだった人に侮辱されて以来、誰にも触れられていない。

キスの仕方もわからない。
触れられたら身を固くしてしまうし、自分から彼に何をしたらいいのかもわからず、ただ棒きれのように横たわっているだけ。

過去に謗られた数々の言葉が今頃になって脳裏に蘇り、私を後ろに引き戻そうとする。


彼は少し動きを止め、私の表情を確かめるようにじっと見つめた。

私に経験がほとんどないことを、彼はもう知ってしまっただろうか。
あの人と同じように感じているだろうか。

つまらない女だと──。




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