極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
一つになる時、わずかな経験以来の久々の行為は痛みもあったけれど、すぐにそのことに気づいた彼はいたわるように抱いてくれた。


「痛い……?」


涙が出るのは、痛いからじゃない。
返事の代わりに唇から甘い声がこぼれた。


今までずっと知らなかった。
好きな人の前で心も身体も裸になることがこんなに幸せで、こんなに切なく甘いものだったなんて。


幸せのどこかに潜む心細さが、彼への思いを強くする。

この先どんなに泣いても構わない。
絶対に後悔なんかしない─。


最後に意識が落ちる時、彼に抱き締められながら私はそう誓っていた。




< 231 / 365 >

この作品をシェア

pagetop