極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「その過去は忘れろ。柚希の初めては俺にしてくれ」


キスを受けながら、黙って頷いた。
彼に言われたら、そうなのだと今は思えた。


「だけど、具合の悪いことに」


キスを中断した彼が自嘲気味に苦笑して、私をしっかり抱き締めた。


「こんな真剣な話の最中なのに、俺は不謹慎にもまた柚希が欲しくなってる」


密着する彼の身体は欲望を伝えている。
それを理解した時、彼を見上げながら私は真っ赤になった。


「柚希は俺にとって完璧に〝女〟なんだよ」


信じられない思いで彼を見つめていると、高梨さんは照れたように笑った。


「コーヒー飲むか」


彼はそう言って私から離れようとした。
その身体に腕を回し、密着して顔を埋める。


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