極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「そんな台詞、他で言うなよ……悪い男に騙される」


彼らしくいつもの説教を口にしたあと、彼は羽織っていたシャツを脱ぎ捨てた。
彼を押しとどめていた理性が外れたのがわかった。


「それとも、俺が騙されてるのかもしれない」


吐息のような声で彼が呟いた。
折り重なると、昨夜の残り火が一気に燃え上がる。
昨夜を超えて、それは激しかった。


「悪い……手加減、できない」


「ちゃんと、覚悟、してます」


途切れ途切れに私が答えると、彼は苦しそうに笑った。


「無自覚に男を殺す奴だな」


「でも、待って、暗くしてください。カーテンが……」


「その台詞、着替えを思い出すよな」


息を乱しながら、彼の言葉でつい笑ってしまった。


「あれは、わざと、だったんですか……?」


結局その問いはキスで封じられ、答えを聞くこともなく、カーテンを閉めてもらうこともなく、そこからは焦げるような吐息だけが部屋を満たした。



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