極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
ただ、恋のために
「森下!」
クリーンルームから戻ると、横山課長の大声が飛んできた。
「お前、またポカやっとんぞ」
「え?」
私が今朝作った報告書の日付部分を課長が指で叩いている。
「日付が明日になっとる」
「なんだ、よかった。そんな間違いか」
思わず本音を漏らしてしまい、課長に書類でポコンと頭を叩かれた。
「なんだ、じゃねえ、アホ」
いつもこの調子で、私が女だということに配慮も何もない。
口を尖らせながらパソコンを開いて修正しようとすると、課長がぶっきらぼうに言った。
「俺がやっといた」
「……ありがとうございます」