極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
素顔の未来
「おはようございます!」


入口で元気よく声を張り上げると、あちらこちらから声が返って来る。
眠そうな声もあれば、早朝からエンジン全開の部長の声もある、いつもの職場風景だ。


「おはようさん」


「おはようございま……す……」


自席に着き、横山課長の緩い挨拶に顔を上げた私は、ぎょっとして固まった。


「何や」


「課長……ヒゲは? 頭は?」


もはや課長のトレードマークともいえる不精ヒゲがすっきり剃られ、ボサボサの頭がサラサラ短髪になっている。
呆気にとられた私はしばし絶句して課長を眺めた。


「どや、惚れ直したか」


「惚れ直すも何も、元々惚れてません」


いつもの調子で返したものの、きちんとグルーミングすると、意外と課長はイケメンだった。
でも、そんな話を家でしたら、高梨さんが不機嫌になりそうだ。



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