極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
母上襲来
翌朝、そろそろ職場に電話をする時間だなと時計を見ながら迷っていると、彼がコーヒーを持って私の様子を見にやってきた。
背中に枕をあてがってもらい、ありがたくコーヒーを受け取る。
「俺から傷病休暇の申請を出しておくが、第一生産技術部だな?」
「あっ、はい」
彼は立ったまま電話をかけ始めた。
通話がつながったらしく、かすかに甲高い女性の声が聞こえた。
ということはうちの部署ではなく、経営企画室だろう。
「高梨です。おはよう」
その一言で目を剥いた。
私と喋る時と、声音がまったく違うではないか。
「悪いけど、傷病休暇の申請を出してもらいたい」
女性の高い声が驚いたように何か言っている。
すると彼がくすっと笑って答えた。
「いや、僕じゃないよ、大丈夫。心配してくれてありがとう」
〝僕〟だと?
私に話をする時とはあまりに違う、紳士な言葉遣いと声に呆気にとられる。
「今から言うから、メモできる? 第二東京事業所、モバイル生産事業部、第一生産技術部」
〝だよな?〟という風に彼がこちらを見たので、うんうんと頷いた。
背中に枕をあてがってもらい、ありがたくコーヒーを受け取る。
「俺から傷病休暇の申請を出しておくが、第一生産技術部だな?」
「あっ、はい」
彼は立ったまま電話をかけ始めた。
通話がつながったらしく、かすかに甲高い女性の声が聞こえた。
ということはうちの部署ではなく、経営企画室だろう。
「高梨です。おはよう」
その一言で目を剥いた。
私と喋る時と、声音がまったく違うではないか。
「悪いけど、傷病休暇の申請を出してもらいたい」
女性の高い声が驚いたように何か言っている。
すると彼がくすっと笑って答えた。
「いや、僕じゃないよ、大丈夫。心配してくれてありがとう」
〝僕〟だと?
私に話をする時とはあまりに違う、紳士な言葉遣いと声に呆気にとられる。
「今から言うから、メモできる? 第二東京事業所、モバイル生産事業部、第一生産技術部」
〝だよな?〟という風に彼がこちらを見たので、うんうんと頷いた。