極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「暇だなぁ……」


高梨さんと一緒にいることがあれほど恐怖で決まりが悪いにも関わらず、あまりの退屈さに彼の帰りが待ち遠しくさえ思えてしまう自分が怖い。


仕事はどうなったのだろう?
横山課長の舌打ちが聞こえてきそうだ。
ただでさえ忙しい部門なのに、私が何日も休んだら他の人にしわ寄せがいくだろう。
昨夜取った実験データの解析を自分の手でやりたい……。


寝ていると仕事のことが気になって仕方がないけれど、焦って動くと余計に回復が遅くなる。
昨日は騒動だったけれど、今晩は平和に過ぎるだろう。
できるだけ早くここから出られるように、ゆっくり休もう。


ところがその〝今晩〟、再び事件は起きたのだった。



< 52 / 365 >

この作品をシェア

pagetop