極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
開け放しのままの部屋の入口には五十代ぐらいの女性がわなわなと震えながら立っている。
その年齢からして〝彼の恋人と鉢合わせ〟という訳ではないらしいが、修羅場であることに変わりはない。
突然のことに私は半分裸になった上半身を両手で隠したまま固まった。
高梨さんも驚いているらしく、ベッドの上で下着姿の私に手をかけたままだ。
「則人、あなた……あなた、何やってるの! そんな素性の知れない相手と──」
「素性はきちんとしていますよ。うちの社員ですから」
わざと的を外したようなのらりくらりとした彼の返答が女性の怒りに油を注いだことが見ていてわかった。
女性は見るに耐えないといった様子で顔を覆い、部屋を飛び出して行った。
続いて玄関ドアの閉まる音が重く響いた。
廊下を走り去っていくヒールの音が遠ざかると、しんと音が聞こえるほど部屋は静まり返った。
その年齢からして〝彼の恋人と鉢合わせ〟という訳ではないらしいが、修羅場であることに変わりはない。
突然のことに私は半分裸になった上半身を両手で隠したまま固まった。
高梨さんも驚いているらしく、ベッドの上で下着姿の私に手をかけたままだ。
「則人、あなた……あなた、何やってるの! そんな素性の知れない相手と──」
「素性はきちんとしていますよ。うちの社員ですから」
わざと的を外したようなのらりくらりとした彼の返答が女性の怒りに油を注いだことが見ていてわかった。
女性は見るに耐えないといった様子で顔を覆い、部屋を飛び出して行った。
続いて玄関ドアの閉まる音が重く響いた。
廊下を走り去っていくヒールの音が遠ざかると、しんと音が聞こえるほど部屋は静まり返った。