極甘同居~クールな御曹司に独占されました~
「い……今のはどちら様でしょうか……?」


「うちの母親」


フリーズが解けた私がやっとのことで質問を口にすると、高梨さんが平然とした口調で答えた。


「鍵を渡していないのに、どうやって入ったんだろうな」


社長夫人にこんなところを見られるなんて、私はショックで声も出ないのに、高梨さんは平気のようだ。
もしかして、こんなことがしょっちゅうあるのだろうか? 
服を脱がせる時の強引さといい慣れた手つきといい、一度は上向いていた彼のイメージにまた疑念がわき始める。


「まあ、この状況では誤解するだろうな。ベッドの上で、男が女の服を脱がせてるんだから」


「ああ……」


項垂れた私の隙を突いて、彼が私の腕からブラウスを抜き取った。


「とにかくさっさと終わらせよう」


ショック状態から抜け出せないまま茫然としている間にTシャツを頭に被せられ、結局、私はほとんど抵抗することもできずに彼の手で着替えさせられてしまった。


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