against
一年以上も毎日毎日顔を合わせていた奈津美が、今何を考え、何をしているのかさえ私にはわからなかった。
女の友情はやっぱりないに等しいのだろうか。
そんな奈津美を綾菜はひどく心配しているようだった。
何だかそれもホットミルクの膜のように見えて、嫌になる。
それでよかったはずなのに、そこに浸かっているとそれでは足りず、自分は欲深い人間だったんだと思いはじめていた。
電車が到着する前に「遅刻?」と軽めのメールを打った。
しかし、一限、ニ限……お昼ご飯を食べても奈津美からメールが届くことはなかった。
「休むのかな?」
お弁当の包みを丁寧に開いて綾菜は言った。
「わかんない、奈津美ってこういう事前にもあった?」
綾菜と奈津美は同じ中学だ。私の知らない奈津美を綾菜は知っているかもしれない。
「中学ん時?」
「そう」
私が卵焼きを口に入れながら頷くと、綾菜は難しい顔をしていた。
「昔はしょっちゅう、高校入ってからはなかったんだけどね……やっぱりなんかあったのかな」
意外な言葉に卵焼きを飲み込むタイミングがつかめない。
女の友情はやっぱりないに等しいのだろうか。
そんな奈津美を綾菜はひどく心配しているようだった。
何だかそれもホットミルクの膜のように見えて、嫌になる。
それでよかったはずなのに、そこに浸かっているとそれでは足りず、自分は欲深い人間だったんだと思いはじめていた。
電車が到着する前に「遅刻?」と軽めのメールを打った。
しかし、一限、ニ限……お昼ご飯を食べても奈津美からメールが届くことはなかった。
「休むのかな?」
お弁当の包みを丁寧に開いて綾菜は言った。
「わかんない、奈津美ってこういう事前にもあった?」
綾菜と奈津美は同じ中学だ。私の知らない奈津美を綾菜は知っているかもしれない。
「中学ん時?」
「そう」
私が卵焼きを口に入れながら頷くと、綾菜は難しい顔をしていた。
「昔はしょっちゅう、高校入ってからはなかったんだけどね……やっぱりなんかあったのかな」
意外な言葉に卵焼きを飲み込むタイミングがつかめない。