against
雨が降りそうで降らない。
中途半端な私に似ていて、まだ眠たい目の奥が濡れていく気がする。
「おはよ〜」
空を窓越しに見ていた私は若干驚いた。
気を抜いていた私はいつの間にか奈津美が乗り降りする駅に着いていて。奈津美は珍しくいつもの電車に現れたのだ。
「お、おはよ」
「久しぶりに早起きしたから、眠たいよ」
奈津美は大袈裟に欠伸をして、イスに深く座りなおした。
すぐに気付いた。
今日の奈津美の髪は激しいカラーリングで傷んでしまっている髪そのもの。
ストレートといいにくいその髪を巻いていなかった。
「今日、髪巻いてないね?」
自分の髪を指でくるくる巻いて、煽ってみるも、奈津美は「めんどくさくて」と言っていた。
やっぱり何かあったのだろうか。
聞くか聞かないか。
迷っているうちに、私と同じように驚いたような表情の綾菜が乗り込んできていて、そのまま学校まで聞けずにいた。
それでもその『理由』であろうものの正体をすぐに知る事となる。
中途半端な私に似ていて、まだ眠たい目の奥が濡れていく気がする。
「おはよ〜」
空を窓越しに見ていた私は若干驚いた。
気を抜いていた私はいつの間にか奈津美が乗り降りする駅に着いていて。奈津美は珍しくいつもの電車に現れたのだ。
「お、おはよ」
「久しぶりに早起きしたから、眠たいよ」
奈津美は大袈裟に欠伸をして、イスに深く座りなおした。
すぐに気付いた。
今日の奈津美の髪は激しいカラーリングで傷んでしまっている髪そのもの。
ストレートといいにくいその髪を巻いていなかった。
「今日、髪巻いてないね?」
自分の髪を指でくるくる巻いて、煽ってみるも、奈津美は「めんどくさくて」と言っていた。
やっぱり何かあったのだろうか。
聞くか聞かないか。
迷っているうちに、私と同じように驚いたような表情の綾菜が乗り込んできていて、そのまま学校まで聞けずにいた。
それでもその『理由』であろうものの正体をすぐに知る事となる。