穏やかな狼【更新中】
普段なら口にしない台詞を言い出されたものだから、どうも恥ずかしい。



話題を変えよう。

「その原沢の彼氏って、戦力としてはどうなんだ?」

「……聞くより見た方が楽しいぜ?」

荻田は勿体ぶる。


「俺も長らく見てないし、アイツがどれだけ進化したのか見るのが楽しみだな。
明日の放課後を楽しみにしていろよ」

「……そうか。入部テストを楽しみにしておく」


何かを荻田が隠している気がしたが、すぐに分かることなら良いだろう…。



俺に聞こえない声で、荻田は呟く。

「青司は無名の選手でいる器じゃないんだ。てっぺんまで行くぜ…」





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