地獄的恐怖鬼ごっこ
「……え」

全然気がつかなかった。

確かに、言われてみればそんな気がする。
今は確かに夜だけれど、全く人が通らないような時間ではない。

私もその「おかしい」に気付くことができ、
何となく事の重大さが分かった。

普通なら「あはは、嘘でしょ?」
と言いたいところではあるが、
こんなのドッキリじゃない限りありえない。

大通りが割と近くにあるのでそっちに向かうが、人はいない。車も走っていない。

それどころか、マンションに一つも電気が付いていない。

「何これ……」
< 20 / 73 >

この作品をシェア

pagetop