地獄的恐怖鬼ごっこ
「…どうして? ……それは、その……」

私は戸惑い、正木の言葉を

繰り返すことしかできなかった。


正木には私が苛められていることを話していない。

みずきたちの苛めはいつも放課後だ。

日中にも、「掃除当番よろしく」とか

頼まれることはあるものの、

本格的ないじめは毎回放課後。

話していいのかどうか分からなくて、目を泳がす。


「放課後プールに忍び込んだら制服のまま
落ちちゃってさ」

みのりはどうしたらいいかわからない私を

フォローしてくれた。
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