地獄的恐怖鬼ごっこ
「ちょっと、これ、本当に平気なの?」

みずきは腰に両手を当て、じっと正木を見ながら言う。

少し怒ったようにも聞こえるけど、これはみずきにとっては普通の喋り方だ。

何年も一緒にいるような子はその事に皆気付いているだろうけど、転入してきた子や、初めて同じクラスになった子などは、最初は怖がっていた。

みずきは表向きは皆に優しいから、分け隔てなく皆と仲良く喋る。

「平気だろ? 大丈夫だよ。大丈夫。何なら俺が一番最初に入ろうか?」

内容を言わないみずきも悪いが、まるで話が噛み合ってない。

みずきは「この場所が危険な場所ではないの?」と聞いているのに、正木は「学校に入ってルール違反にならないか」と言うことについて言っている。

「そういうことじゃなくってさぁ……」

案の定みずきは少しキレ気味だ。
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