地獄的恐怖鬼ごっこ
「あやかは……優しすぎる」

私はみずきの口からでた言葉に驚きが隠せられなかった。

「信じてくれなくても、許さなくても良いけどさ。私は今までしてきたことを謝りたい」

私にはみずきをぼーっと見つめることしか出来なかった。みずきは不思議そうな顔をしている。

「どうして私があやかを苛めてたか分かる?」

私は無言で首を振る。

みずきは私に目を合わせてくれない。

少しばかり口を尖らせて、顔を林檎みたいに真っ赤にしながら彼女は言う。

「……正木が好きだから……」

え?  どうしてそれが私を苛める理由に……?

私は考えてみる。今までの行動。水をかけられて、ゴミをかけられて、悪口を言われて……。

みずきの顔色をうかがってみる。

当の本人はきょとんとしていた。

やっぱり思い浮かばない。

そのままみずきの顔を見続けていると、みるみるうちに顔が今度は青くなって叫んだ。

「あ、あやか、自覚無いの!?」

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