雨のち時々君の涙と最後の言葉

第一話 出会い

　私の名前は白雪雪白（しらゆきゆきしろ）。今思えば素直になれば良かったと私の世界は絶望に虐げられたのでした。

　私とあの人の出会いは変哲もない普通の出会い…でも、違ったのはあの人が病気持ちで他の人のように当たり前の運動が殆ど制限されていること、あと性別を聞いても信じられないくらいの美少女属性ってこと。

　ある日私が学校に着くとちょうど彼も靴を履き替えるところだった。でも、そのときは私は興味もなくさっさと履き替えて教室に向かったんだけどクラスの中は彼の事で持ちきりで何となく嫌だった。その日の昼休み私はいつものように屋上にお弁当を持ってご飯を食べに行くとそこには彼が既に居てフェンス越しに寝ていたのでした。私は自分のお気に入りの場所を横取りされた気分半分この場所の良さを知る人が増えた喜び半分のモヤモヤした気分になりながらも彼を叩き起こしたのです。
　目を覚ました彼は私に笑顔でおはようと言い、でも、それが私は気に食わなくて冷たく言い放ち、その日から彼を気になりつつも酷い仕打ちをし始めたのでした。


　次の日の朝、登校中に私の横を彼が通り過ぎたを見て思わず呼び止めてしまったのです。

　「ねぇ、アンタ待ちなさいよ！」

　「ん？あっ！君は昨日の…えっと…。」

　「私の名前は白雪雪白！彼処は私の特等席なのもう来ないで！」

　「えっ？！それは変だよ。彼処は自由解放だし誰が利用しても良い場所でしょ？あっ、僕は神前高麗（かんざきこうらい）。」

　「アンタの名前なんてどうでも良いの！とにかく彼処は私の場所なの！」

　私の言葉に彼は心底困惑した表情で私を見て、しかし、彼の答えは私が望むものではなかった。

　「でも、白雪さんがあの場所を独り占めしたくなる理由は解るな。彼処は気持ちいいしゆっくりできる。」

　「そうなの！って解るならもう来ないでよ！」

　「嫌だよ！僕はあそこが気に入ったからね。話がそれだけなら行くね、じゃあね。」

　彼はそう言うとその場を立ち去り私は自分が彼に言いたかった言葉と実際話した言葉の違いにショックを受けたのでした。
　私が学校に着いて教室に着くとこの日も神前の話で持ちきりで、その話題に入れずそれどころか神前君に謝りたい気持ちでいっぱいになった。二時間目の授業中神前君は木陰で体育の授業を見ていたのです、私は彼が授業をサボってるのかと思い怒りが覚え許せなく、その日の昼休み屋上で彼に問い詰めたのだけど彼は無言で屋上を去りました。