外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
「……有能な弁護士さんは、こういう時も口が上手いんだから」
新婚なのに、二週間もの間まともに顔を見て話すこともできずに寂しかった分、まっすぐな奏介の言葉が嬉しかった。
それでも、素直に喜ぶのも照れくさくて、私は彼を上目遣いで見つめた。
口を突いて出たのは、ちょっと拗ねた可愛くない言葉。
でも、さすがに奏介は大人だ。
ひねくれた私の本心を見抜き、ちゃんとわかってくれている。
「おかげで、君相手の本音も照れずに言える」
奏介は私の横の髪を指先で掬い、耳に掛けながら笑った。
「私は、言われるのも言うのも照れくさい」
視線を横に向けると、すぐそこで、彼の指先が私の髪をサラサラと弄んでいるのが見える。
「いいよ。そうやって、俺の言葉で照れる七瀬を見るのも幸せだ」
「……もう」
今日の法廷で、相手の弁護士と、白熱した弁論を展開していた奏介を思い出す。
相手をやり込めるほど流暢な言い回し。
耳に心地よい低さの落ち着いた声が、法廷内に凛として響き渡り、誰も彼もが奏介の弁論に聞き惚れていた。
難しい法律用語を操り、相手を論破した彼の唇が、今は私にストレートな愛の言葉を紡いでくれる。
「私だって。どんな奏介でも、……愛してます」
新婚なのに、二週間もの間まともに顔を見て話すこともできずに寂しかった分、まっすぐな奏介の言葉が嬉しかった。
それでも、素直に喜ぶのも照れくさくて、私は彼を上目遣いで見つめた。
口を突いて出たのは、ちょっと拗ねた可愛くない言葉。
でも、さすがに奏介は大人だ。
ひねくれた私の本心を見抜き、ちゃんとわかってくれている。
「おかげで、君相手の本音も照れずに言える」
奏介は私の横の髪を指先で掬い、耳に掛けながら笑った。
「私は、言われるのも言うのも照れくさい」
視線を横に向けると、すぐそこで、彼の指先が私の髪をサラサラと弄んでいるのが見える。
「いいよ。そうやって、俺の言葉で照れる七瀬を見るのも幸せだ」
「……もう」
今日の法廷で、相手の弁護士と、白熱した弁論を展開していた奏介を思い出す。
相手をやり込めるほど流暢な言い回し。
耳に心地よい低さの落ち着いた声が、法廷内に凛として響き渡り、誰も彼もが奏介の弁論に聞き惚れていた。
難しい法律用語を操り、相手を論破した彼の唇が、今は私にストレートな愛の言葉を紡いでくれる。
「私だって。どんな奏介でも、……愛してます」