外ではクールな弁護士も家では新妻といちゃいちゃしたい
約束通り、土曜日の夜九時に、奏介は私が泊めてもらっている客間に直接訪れた。
「七瀬、俺だ」
ドアの向こうから声をかけられ、ドキッと跳ね上がる胸に無意識に手を当てる。
「どうぞ」
昨夜から持続していた緊張感が、否応なく高まる。
返事をすると、ドアが静かに開いた。
「遅くなって、すまない」
スーツ姿の奏介が、静かに部屋に入ってくる。
私は床に横座りしたまま、クッションを両手で滑らせた。
顎を上げて彼を仰ぎ見て、目線で『座って』と促す。
奏介は軽くネクタイを緩めながら、胡坐を掻いて腰を下ろした。
そして、ふうっと息を吐く。
「七瀬、急なことですまなかった。君の周りをうろつく男がいると知った以上、俺が帰れない状況で、家に一人にしておくのは不安だった。今回のことは、そのための措置だ」
「はい。それはわかってます。……でも、奏介」
私は床に手をつき、ズズッと彼の前に進み出る。
「こんなに急なのは、なにか問題があるからだよね?」
私が聞きたいのは、そこだ。
いったいなにが起きているのか、早く教えてほしい。
気が急いているのを隠せない私に、奏介がわずかに苦笑した。
「七瀬、俺だ」
ドアの向こうから声をかけられ、ドキッと跳ね上がる胸に無意識に手を当てる。
「どうぞ」
昨夜から持続していた緊張感が、否応なく高まる。
返事をすると、ドアが静かに開いた。
「遅くなって、すまない」
スーツ姿の奏介が、静かに部屋に入ってくる。
私は床に横座りしたまま、クッションを両手で滑らせた。
顎を上げて彼を仰ぎ見て、目線で『座って』と促す。
奏介は軽くネクタイを緩めながら、胡坐を掻いて腰を下ろした。
そして、ふうっと息を吐く。
「七瀬、急なことですまなかった。君の周りをうろつく男がいると知った以上、俺が帰れない状況で、家に一人にしておくのは不安だった。今回のことは、そのための措置だ」
「はい。それはわかってます。……でも、奏介」
私は床に手をつき、ズズッと彼の前に進み出る。
「こんなに急なのは、なにか問題があるからだよね?」
私が聞きたいのは、そこだ。
いったいなにが起きているのか、早く教えてほしい。
気が急いているのを隠せない私に、奏介がわずかに苦笑した。